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福島ハーメルン・プロジェクト ジョイントチームは一時保養・避難を支援します。

活動報告report

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福島現地Report −福島の今を知る−

5.19 福島リポート2−飯舘村から見える現実 事務局長 北岡 響
 飯舘村の役場に向かうと、役場の前には放射線量を示す大きなカウンターが数値を示していた。回りを見渡すと、隣の建物に沢山の車が止まっていた。年齢層の高い方々が、警備用のジャケットを着て車に乗り込んでいる。「こんにちわ」というと笑顔で会釈をしていただいた。隣の建物に近づくと「いいたて全村見守り隊 詰所」という紙が貼られていた。話を少し聞こうと思ったが、取材は受け付けておりませんという張り紙があちらこちらに貼られていたので、話しかけれる雰囲気ではなかった。
 カウンターを持っていなければ、ここが危険区域とは思えない、本当に素晴らしいのどかな雰囲気の場所である。しかし、現実は人が安心して暮らせる線量の数値ではない。除染、いや移染した場所であろう役所回りは線量が低い。

しかし、一歩役所から出れば、線量は一気に上昇し、我慢できる数値ではない。これだけの広大な森林や野原を移染することは、論理的に考えると難しいと言えることは誰の目に見ても理解できる。この現実を私たちは知らなければならない。知ることにより、何が必要で、何が不必要なのかを考え、自分の考え、意見を持たねばならない。













5.19 福島リポート1−飯舘村から見える現実 事務局長 北岡 響

 郡山市議会議員の蛇石さん、滝田さん、ハーメルンの志田さんとのミーティングを終え、私は木田さん、蛇石さん、志田さんと一緒に福島の現状を知るために飯舘村へ向かった。郡山市の屋外の線量は、場所にもよるが0.6〜0.8μSv、室内に入ると0.15〜0.2μSv。関西は屋外でも室内でも0.08〜0.15μSv。単純に比較すると6〜8倍が郡山市の屋外の日常といえる。
 飯舘村へは、郡山市から50qほど下道で1時間30分程度。飯舘村へ向かう途中、福島の美しい山々を横目に、ガイガーカウンターを持っていなければ、ここが放射能汚染されてるとは思えない、のどかな風景がひろがる。




 ところどころに、避難区域の仮設住宅の案内看板が目につく。これが現実。川俣町を通過するあたりから、車内の線量が0.8〜1.2μSvと高くなる。まわりは、森林に囲まれた場所。そして、飯舘村の看板が見えてくる。絵に書いたような日本の田舎風景が広がる。穏やかな陽射しが余計にそう思わせるのか…。しかし、人影がない。公民館らしき場所に止まり、降りてみる。カウンターの数字が上昇する。カウンターを下においてみると数値が上昇する。警報アラームがなる。言葉がでない。これが現実・・・。











3.25 福島県リポート 事務局長 北岡 響
 ハーメルン代表の志田さん、現地のハーメルン支持者に会ってきました。また、郡山市でおこなわれた、原子力委員会主催の「原子力発電所における中長期措置についてご意見を聴く会」に参加し、福島県民の声を聴いてきました。
 23日晩、福島県郡山市に到着。NPO福島ハーメルンプロジェクト代表の志田さんと時事通信社の山本さんに迎えられた。志田さんの話だとここ2、3日、線量が高いという。毎時0.8〜1マイクロシーベルト。冷たい、雨が降る中、近くの居酒屋に移動し話を聞いた。話を聞いていく中で今、福島県民が抱えている問題は、大きくわけて2つあると感じた。ひとつは、放射能に関する情報格差。もうひとつは、当事者意識の矛盾である。情報格差に関しては、一方向のメディアに依存するがために、思い込みの中、1年を過ごし、どうも最近、何かおかしいと気づきはじめた人々と、はじめから、この状況おかしいと思い行動してる人々。当事者意識の矛盾は、福島県民は放射能の被爆が日常化している当事者であり、国際基準の年間1ミリシーベルトを多くの人間が浴びているにも関わらず、普通に生活をしている。そのことに対して避難しない多くの福島県人はおかしいと思いつつも、生活がそこにあり、人生がそこにあるから動かない、動けない。
 ただ、情報格差、当事者意識の矛盾という問題を抱えながらも福島県人の誰もが思ってることは、子どもを守りたい。子どもの未来を守りたいという人として、当たり前の気持ちは根底にあると信じたい。23日は、深夜まで福島県の現状に関して、志田さん、時事通信社の山本さん、志田さんをサポートしてる坪井さんと話をし、感覚的に福島の現状況を改めて確認できました。
 24日は「原子力発電所における中長期措置についてご意見を聴く会」という名の原子力委員会主催の福島の人と対話するという目的の会合が郡山市のホテルでおこなわれた。
 

この模様については→ http://www.ustream.tv/recorded/21319642
 志田さんも含め、戦う福島県人の声を聞けたことは、大きかった。また、「知事抹殺 つくられた福島県汚職事件」の著者、前福島県知事佐藤栄佐久さんが来て発言したことの意味は少なからず、参加している福島県人にとっては大きかったように思う。参加者の声を聞くと、怒りと悲しみにみちあふれ、聞いてると私自身、自分の気持ちをおさえるのにせいいっぱいだった。ただ、参加している福島県人の誰もが思ってることは、子どもを守りたい。子どもの未来を守りたいという人として、当たり前の気持ち。この気持ちを受けて、福島県外の人間ができることは、ひとつしかない。福島県の子どもたち、福島県の未来を支える若者たちを迎えることにほかならない。ジョイントチームは、その架け橋になり、想いを共有する人々とジョイントし、前に進まなければいけない。個々に温度差はあるにしても、この事実を今を生きる限り、受け止めることが世代間責任ではないだろうか。




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